分散型ストレージとは?IPFSを中心に仕組みとメリットをやさしく解説

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分散型ストレージとは?

インターネットの世界では、従来「中央集権型サーバー」でデータが保存されてきました。しかしWeb3.0時代の新しい潮流として、「分散型ストレージ」の技術が登場しています。特に注目されているのが IPFS(InterPlanetary File System) という分散型プロトコルです。

そもそも分散型ストレージとは?

分散型ストレージとは、データを一つの中央サーバーに保存するのではなく、世界中のノード(コンピューター)に分散して保存する仕組みのことです。これにより、以下のようなメリットが生まれます:

  • サーバーダウンによるデータ消失が起きにくい
  • 検閲に強く、誰でも自由にアクセス可能
  • 改ざんが困難で、データの信頼性が高い

IPFSとは何か?

IPFS(InterPlanetary File System)は、データをコンテンツアドレス(ハッシュ)で管理する分散型ファイル共有プロトコルです。HTTPのようなURLベースではなく、ファイルそのものの内容に基づく「ハッシュ値」によってデータを呼び出す点が大きな特徴です。

例:
HTTP → https://example.com/file.txt
IPFS → ipfs://QmT6N......xyz

IPFSの基本的な仕組み

IPFSでは、以下のステップでデータを扱います:

  1. ファイルをIPFSネットワークにアップロード
  2. そのファイルのハッシュ(内容ベースのID)を生成
  3. ピア(ノード)にファイルの断片が保存される
  4. アクセスしたい人はそのハッシュを通じてネットワークから取得

この仕組みはBitTorrentに似ており、P2P(ピア・ツー・ピア)型の通信を活用しています。

Filecoinとの関係性

IPFS単体では長期保存の保証やインセンティブがありません。これを補完する形で誕生したのが Filecoin です。

Filecoinは、ストレージを提供するノードに対してトークン報酬を与えることで、データ保存のインセンティブを設計したプロジェクトです。IPFSとセットで使われることが多く、分散型クラウドストレージの未来像として注目されています。

分散型ストレージが活用されている分野

  • NFTデータの保存:メタデータや画像をIPFSに格納することで改ざん防止
  • DApps:WebアプリのHTMLやJSコードをホスティング
  • 検閲に強いブログやSNS

特に、NFTプロジェクトは中央サーバーに依存しないためにIPFSを採用する例が急増しています。

IPFSのメリットと課題

メリット:

  • データが半永久的に保存可能
  • ファイルが改ざん不可(ハッシュで検証)
  • HTTPに依存しない、自由なデータ配布

課題:

  • 利用者が少ないとファイル取得が遅くなる
  • 長期保存にはインセンティブが必要(Filecoinが補完)
  • 一般ユーザーには少し技術的ハードルがある

実際にIPFSを使ってみるには?

IPFSを試すには以下のようなツール・サービスがあります:

まとめ:IPFSはWeb3の「分散型インフラ」

IPFSを代表とする分散型ストレージは、Web3.0の世界で「検閲に強く、安全に長期保存できる」データ基盤として今後ますます注目されていくでしょう。特にNFT、DApps、分散型SNSなどと組み合わせることで、その真価を発揮します。

? IPFS公式サイト
? Filecoin公式サイト
? Web3.Storage

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